キトラ古墳にて、木星の月をみる
キトラ古墳、星空
令和元年9月21日は台風17号の接近によって、夜空は曇っていた。
しかし、奈良県はうろこ雲。
キトラ古墳の広場は、東吉野からの街の光を受けて星空を眺めづらかった。
今宵は前夜祭。
少数で広場に集まり、天体望遠鏡を囲んでいた。
うろこ雲のスキマを縫い。木星の輝きをみていた。
澄んで見える時間は1分ほど、その間は子どもたちを優先的に見させる。
まだ、10歳に満たない子たち。
しかし、私より星を知っている。
「あれはアンタレス、ベガだ。山羊座だ」と。
スケジュールでヒトの捌けた後。望遠鏡の管理人と居た。後片付けにはまだ早い。
そのとき、雲は大きく開いた。
覗くと「木星の月」を見える。信じられないビジョンだ。
20時になると、丁度、夜空のてっぺんに「夏の大三角」は来ていた
芝生の広場に仰向けに寝っ転がり、真上を向き三角形を眺める。
「夏の大三角」は、ほぼ直角三角形だ。3つの星も力強く輝き美しい。
奈良県曽爾村へ、少し立ち寄って帰る。
しかし、立ちはだかったのは、三重県美杉村上多気の「仁柿峠」
深い闇と深い森、そして一面を埋め尽くす霧。
車のライトは霧に乱反射し、真っ白な光景であった。
道幅は狭く、人里は遠い。スマートフォンは圏外の場所だ。
動けなくなり、道幅の広い場所でエンジンを切った。
木々によって遮られた光と濃霧によって、漆黒の闇となっていた。
丑三つ刻より、5時までの間。光のない空間を愉しんだ。
朝になっても霧は引かない
ヒトの動き出す前に、移動を始めたかった。スムーズに運転できるからだ。
なので、白いガードレールに沿い峠を進む。見えるものはレールの白のみ。
窓を開け、タイヤの音を聞き、道を確かめつつ狭い峠道を下った。
夜明けに合わせて動き。帰り着いた。